『エッセンシャル極アウトプット「伝える力」で人生が決まる』著者:樺澤紫苑 発行:株式会社小学館(2021)

著者の樺澤先生はYou Tubeで知りました。かれこれ5年ほど前になるでしょうか。私が産後鬱で辛かった時に大変ためになる情報を発信されていて、メンタルクリニックへの受診の助けになり、今でも日々のメンタルコントロールをサポートしてくれる存在です。

 

数年前から動画の中でもご自身の著書を紹介されていて他にも本を出されているのも知っていました。ただ、鬱思考のまま自己啓発系の本を読むと認知の歪みにより自分を責める思考を強めて辛くなるだけという個人的な経験があり、手にしたことはなかったです。

「無理はしない」ということを樺澤先生の動画でも発信されてますので、調子の良くなってきた今になってやっと本を手に取っています。

 

初期の頃の本から読まずになぜ最近出た「極アウトプット」を読んだのかと言いますと、昨年と一昨年と社会保険労務士の試験に挑戦し惨敗したからです。暗記も不十分な上に読むスピードが遅く問題を解き終わらずじまいなので、勉強法の参考になればとこちらの本から読んでみました。

 

感想をはずばり、読んでよかったです!

 

人によって為になる部分は違うと思いますが、私が今後役立てていこうと思ったことを5つ列挙します。

 

①アウトプットには「手で」書くことが大切

運動記憶を使うことで記憶の定着が高まるそうです。読書記録としてブログを書くようになりましたが、そのまま携帯でテキストを打ち込んでました。さっそくこの本から、メモを手書きでノートに残すようにしています。

 

思い返すと、本を読んでいる途中でメモするのが億劫で、とりあえず付箋は貼ってました。でも、後になって調べたり、役立てたりするかというと、そもそも何で付箋貼ってたのかを忘れがちでした…。

せっかくのインプットが無駄になるので、ノートを一冊用意し、ブログを書く前段階のメモを取るようにします。

 

でも、無理はしたくないので、娯楽的に読む小説なんかは携帯にメモするくらいはしましょうかね。それをブログに清書して、誤字脱字確認がてら声に出して読むくらいはしましょうか。

 

②まとめノートを作るのは試験対策に最適かもしれない

 

効果的な勉強方法として紹介されていた「書いて覚える」「問題を解く」「声に出して読む」「人に教える」は実行済みでした。私立中学に入ってからこの勉強方法を実施しています。周りの級友が効果的な勉強方法を教えてくれたことに感謝です。

 

大人になってからやっていなかったことは「まとめノートを作る」です。大学生の頃からパソコンでの作業が主流になり、ペンを持たない・ノートを作らない環境に身を置いていたため、気付けばまとめノート作りを10年以上怠っていることに気づきました。

 

目下、社労士の試験へ向けたまとめノートを作ることになるのですが、判例とか法改正とかまで網羅するのは膨大すぎますね…。

なので、私の好きな歴史変遷をまとめるとこからやってみようと思います。「社会保険制度から見る日本の戦後史」を語れるようになれたらいいなぁ。

 

③継続に大切なこと

「達成できる目標からやってみる」「好きなことからやってみる」ことが大切なのだそうです。②のところで目標を掲げましたが、最終目標を社労士の合格とすると、その前段階に「社会保険制度から見る日本の戦後史を語る」がきます。さらにその前段階に年表を作るとかがくるので、細かい小さな目標を立てることが合格に近づくことになるのだと希望を持てました。

 

目標が大きすぎてただただ勉強が辛いものでしたが、日本の戦後史として見れば楽しく勉強を続けられそうです。

 

④悪口を言わない

人間の脳の「大脳辺縁系」は、主語を認知せずにその言葉のダメージは受けるようにできているそうです。「バカヤロー」と叫んでいるのを聞いた時、自分に向って言われたわけではなくても、その言葉によってネガティブに脳がなってしまうのだそう。

 

「でも、悪口言わないって無理でしょ?」と思われる方、朗報です。

ネガティブの3倍ポジティブな言葉を発すると良いそうですよ!!

 

鬱真っ盛りだとポジティブな言葉はなかなか出にくいですが、今の私なら「美味しい」「空がきれいだ」「富士山クッキリ見えて素敵」と何かしらポジティブなことを毎日感じ取れているので、これを声に出して言おうと思います。

 

⑤コミュニケーションスキルを向上させるトレーニング方法

 

私は人見知りで、大人数の人と群れるのが苦手です。保護者懇談会など、苦行でしかありません。顔見知り程度の人とどんな会話をしたら良いのか分からないのです。

 

これについては私の準備不足だというのがこの本から分かりました。

 

最大の問題は、私は質問される内容を予測していなかったし、相手に聞く質問を考えてもいなかったのです。

仲良くなる以前に会話を成立させなければ仲良くなることは無理なので、今度懇談会のようなものがある時には質問をしっかりと

考えて、メモを用意して挑もうと思います。

また、他の保護者の方がどんな質問をし、どんな返しをしているのか聞き耳を立てておいて、自分の話題のレパートリーを増やしていこうと思いました。

 

10代の方にも分かりやすい目線で書かれてますし、サクッと読める分量なので本を読むのが苦手な方や、勉強嫌いで困っている人にもおすすめだと思いました。

 

「さいごに」のところで「変化の大きい時代に「何もしない」ことは、現状維持ではなくマイナス」と仰っしゃられています。本当にそうだと思いますし、何かやっていると自信にも繋がるので、無理はしない程度に少しずつでもやってみようと思います。


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