2019-12-01から1ヶ月間の記事一覧

飯能に行ってきた

昨日まで仕事でやっと待ちに待った休日が大晦日。前から晴れたら娘と行きたいと思っていた飯能へ行ってきました。お目当てはメッツァヴィレッジ。 予報で18℃と、とても暖かい気候だから出かけたけれど、到着したらものすごい風! でも、娘は電車とバスで到着…

『典子の生き方』著者:伊藤整

昭和15年に書かれ若者向けの雑誌に掲載された本作品は、戦争前夜の華やかさが感じられた。 幼い頃に父親を亡くし叔父のもとで育てられた典子は、孤児でありながらも叔父の娘と共に大切に育てられている。しかし、いつも心のどこかに孤独感があった。久々に母…

『山の音』作者・川端康成を読んで

『山の音』は戦後文学の最高峰とされている作品だそうだが、諸所に女性や子どもの人権が希薄な様子が描かれていて気分を悪くしながら読んでしまった。 まず、自分の息子の嫁に恋心を抱く舅という設定が気狂いものだ。今の時代にこんな内容の小説が売り出され…

『野菊の墓』を読んで 作者:伊藤左千夫

『野菊の墓』の作者は1864年産まれの伊藤左千夫(いとうさちお)だ。歌人で有名な方のようだけれど、私は今まで彼のことを知らなかった。メルカリに出品されていた本のまとめ売りの中の一冊が出会いのきっかけ。 面白いのかどうなのか分からぬまま読み進…

『禁色』を読んで

三島由紀夫の作品は彼が割腹自殺をしたという事実を意識せずに読むことは不可能で、「死」への憧れが残像となって揺らめいて離れることがない。それ故に、檜俊輔が徐々に悠一の美しさに毒され「死」と「美」との持論を述べ始めたくだりから、三島由紀夫自身…