2023-01-01から1年間の記事一覧

『女神』著者:三島由紀夫 出版:新潮文庫

三島由紀夫の作品は耽美、妖艶、貴族趣味。 今回読んだ『女神』も結末以外は期待を裏切らなかったです。 ・依子について かつては美貌に溢れ夫の愛を一身に受けていたが、戦争によって火傷を負ったことをきっかけに人目に出ず引きこもった生活をしている依子…

『創られた明治、創られる明治』編:日本史研究会 歴史科学協議会 歴史学研究会 歴史教育者協議会 出版:岩波書店

【概要と感想】 明治になってから150年をむかえる2018年、記念式典開催が開催された。当時首相であった安倍晋三の式辞で「五箇条の御誓文が、古い陋習(ろうしゅう)を破れと説き、身分や階級を問わず志を追うべしと勧めたとおり、新しい国づくりに際しては…

『横丁の戦後史』著者:フリート横田 発行:中央公論新社(2020)

この本に出会ったきっかけはTwitterです。 フリート横田さんのノルタルジックな飲み屋の投稿がRTで回ってきて、彼の投稿を読んでみたら面白く、本を出していることを知って手に取ってみました。 心に残っていることを断片的ですがまとめました。 ー消えゆく…

『明治を生きた男装の女医 高橋瑞物語』著者:田中ひかる 発行:中央公論新社(2020)

医学部入試で女性の受験者を不当に不合格としていた事件は記憶に新しい。また、未だに「女医」という言葉には「未熟さ」「若さ」「見た目がきれいである」「性格がキツい」といったイメージをもって使われることもあるように、世間一般的の認識に女性で医者…

『エッセンシャル極アウトプット「伝える力」で人生が決まる』著者:樺澤紫苑 発行:株式会社小学館(2021)

著者の樺澤先生はYou Tubeで知りました。かれこれ5年ほど前になるでしょうか。私が産後鬱で辛かった時に大変ためになる情報を発信されていて、メンタルクリニックへの受診の助けになり、今でも日々のメンタルコントロールをサポートしてくれる存在です。 数…

大杉 栄 伊藤 野枝選集 第一巻「クロポトキン研究」 黒色戦線社1986年6月1日発行

経済学や経済哲学の話となると翻訳が難解で理解に苦しむことが多々あったのですが、この本の前半では引用だけでなく大杉栄氏の解説によるところが多く、近代経済を学びたい人の入門書にもうってつけな内容なのではと思いました。 ダーヴィンの進化論が誤って…

『「オバサン」はなぜ嫌われるか』著者:田中ひかる 集英社新書

「オバサン」の定義を細部まで突き詰めることで、今までの日本で形成されてきた女性に対する差別的眼差しを明らかにしている本です。 私の中で1番衝撃だったのが、妻が夫の浮気と賭け事への散財を理由に離婚と財産分与を求めて訴えた際の、1955年5月6日の東…

『風よあらしよ』村山由佳 集英社 を読んで

『風よあらしよ』は、伊藤野枝の生き様を小説にしたドラマ化もされている作品です。 私は彼女について、女性の社会運動家として度々見聞きすることがありましたが詳しくは知りませんでした。 この小説では、本人の立場から見た尺度で語られていること、また…

絶版で出版社も廃業していて著者を検索しても出てこない本を読んでいる

時々近所で開催される古本市でたまたま見つけた本が面白く、著者はどんな人なのだろうと検索をかけてみた。けれどもめぼしい情報は手に入らず…。 著者のことが分からないことも残念だが、検索すればなんでも出てくるのが当たり前だと思っていたことに、軽く…

冬服を購入しました。

下着以外で最後に服を購入したのはいつだろう…。たぶん、セカンドストリートで去年の夏頃に買った500円のスカートが最後です。世間的にはどのくらいの頻度で服って購入するもんなのでしょうか?ちょっと興味があります。 私は流行は追わず、必要になったら必…

新年の初日にしたこと

あっという間に1年が終わり、新たな年を迎えました。30歳を超えたあたりから今まで以上に月日の流れが早く感じられるようになり、少し焦りを覚えつつも何の変哲もない1日の生活を大事にしていこうとも思えるようになってきました。 がむしゃらに頑張るのも良…